生け針

いくら刺されたって

痛いなんて申しませんから



どうぞお好きなように

お望みのまま




今宵はもう満足でらっしゃいますか？

色鳥

今の私に言えるのは

元気で幸せでいてください

ただそれだけなのに

それだけじゃ足りないような






無彩色の、風景

無題

自分を殺して生きるほど、楽な生き方はない

私が生きた証はどこに？


生きた証として

言葉を残しておきたい


それが、遺書

器が飽和

あなたは私に「いつも笑っていて欲しい」と言います。

私もあなたに「いつも笑っていて欲しい」と思います。


でも、無理して笑顔でいる必要は、ないですから。
あなたが辛いときに浮かべる、寂しげな笑顔は私の心をしめつける。

あなたの辛さを受け止めるにはまだまだ足りないものが多いと
自分自身を責める気持ちが飽和状態。
なんて小さな器なんでしょう。


あなたが喜ぶなら、いつでも笑顔でいたいと思う。
こういう気持ちでいることを、少しでも悟られまいとする行為。

案外あなたには全てお見通しなのかもしれませんね。

つぼみのなかみ

もうじき開かんとする花のつぼみを

爪で無理矢理こじ開けたくなる衝動


ねぇ、つぼみのなかみはどうなっているのかしらね？

洗濯日和

青くはない空がまぶしい

こんな日には洗濯

なにもかも
そう、なにもかも

水と太陽できれいさっぱり

夜朝

順調に夜が更けゆくたった今、私の爪は朝焼けの空